結論

あれから散々いじりまわしてみてああでもない、これも違う、などと試行錯誤してみた。 最終的にたどり着いたのが以下の配列である:

/* 単打 */
[
  |ふ|ら|ゅ|ゃ|  |  |も|ー|  |  |
そ|こ|し|て|ょ|つ|ん|い|の|り|「|」
は|か|  |と|た|く|う|  |゛|き|れ|
す|け|に|な|さ|っ|る|、|。|゜|  |
]

[d],[k][
ぅ|ぁ|ぃ|ぇ|ぉ|  |  |  |  |  |  |
  |ひ|ほ|  |め|ぬ|え|み|や|  |  |  
ち|を|  |あ|よ|ま|お|  |わ|ゆ|  |
  |へ|せ|  |  |む|ろ|ね|  |・|  |
]

-shift[
!|@|#|$|%|’|&|*|(|)|-|=|¥|
  |  |  |  |  |  |  |  |  |;|[|]
  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |’|~
  |  |  |  |  |  |  |,|.|?|  |
]

なんと終わってみると総合 XH を取得した月配列 K の安定版と異なる点は 「ち」をシフト側に移動したのみとなってしまった……。

まず「いうん」を QWERTY と同位置に合わせて混同を避けるという案だが思ったよりうまくいかなかった。 「う」の位置はやはり 2-263 式の J の位置が最善だと思ったのは、拗音の着地 (「しょう」「きょう」など) の打鍵感が U より J の方が良いのと文章の終わりが「ん」より「う」の方が圧倒的に多く (「~と思う。」「~に従う。」など) 、U. よりも J. の打鍵のほうが極めて自然だったのである。

今回特に悩んだのが長音「ー」の配置である。 何しろ月配列 K の安定版の位置だと「指を最上段に上げる」という挙動が QWERTY の - と同一の為混同に悩まされたからである。 この混同は右手小指を右に伸ばした位置に長音を配置した時は起きなかった。 そのため「ー」と「れ」の入れ替えを考えしばらく打ってみたわけだが、「れ」を薬指担当にしてしまうと「われ」というパターンが結構出てきて同指違鍵が発生してしまうことに気付いた。 「我々」「壊れる」「捕われる」「言われる」など結構出てくるのである。 また、小指側に移動した「ー」だが、これも小指担当の「き」と組み合わさった「キー」というパターンが結構出てきて結局小指連続パターンから逃れられないという結論になった。 では、思い切って「れ」をシフト側に移すか? しかし打鍵数が増えてしまう割にそんなにメリットがない……。 ということで前述の結論となったわけである。

但し今回の「ち」の移動には結構自信がある。 「ち」も月配列 K の歴史で何度となく動かしてきたかなであるが、ようやく定住場所を見つけたような感じだ。 以前の 7 のキーに対してシフト側に移動した KA という打鍵だが、この交互打鍵 KA は小指のほうがかなり短いため AK になってしまうというミスが起きにくくとても打ちやすい。 また A の位置から月配列 K の強みである各種拗音へと繋げやすい。

月配列 K は最上段も使用する四段配列であるが、最上段の中でも打ちにくい位置のキーである 1, 6, 7, 0 にはキーを配置していない。 実は 5 も打ちにくいのだが「ゃゅょっ」を全て単打に合わせるために頻度の低い「ゃ」を配置している。 固めておくことで「しゃ」「しゅ」「しょ」と同じような打鍵感でタイピングを楽しめるのが月配列 K のウリの 1 つである。

月配列 2-263 式はデファクトの名に恥じない出来

月配列 2-263 式は標準の状態でとても良く出来ている。 私も今回の変更で素の 2-263 式に戻そうか、と少し考えたほどである。

ただ、月配列 K の「シフトキー自体には文字を配置しない」、これが普段使いにおいてかなり効いてきたというのは今まで月配列 K を使ってきた感想であり、月配列 2-263 式に戻してしまうとまた連続シフトミスパターンに悩まされることになってしまう。 流石にそれだけは思いとどまったところだ。