ある程度の英語の実力になってくると英語を日本語に訳して覚える英和辞典よりも 英語を英語のまま理解する英英辞典の方が良いというのはよく言われる。 私も学生時代に英英辞典を使用していた。確か OALD (Oxford Advanced Learner's Dictionary) だ。 しかし紙の辞書を持ち歩くのは大変不便なので、電子辞書を使用していた。
電子辞書の衰退
今やスマホが辞典代わりになってしまう時代になってしまったので、電子辞書はどうしても市場縮小せざるを得ないように見える。 そもそも、電子辞書自体の進化が止まってしまっているように見える。
参考までに、シャープの売れ筋らしい電子辞書の液晶のスペックが以下だ:
5.5型WVGA+カラー液晶(854×480ドット、横121.1mm×縦68.0mm) タッチパネル対応
これでは 5 年前のスマホ (無印 Xperia) よりも画面が荒い。 しかも高い。下手したら安いスマホを買ったほうが安くなってしまう。 今時電子辞書を使用するメリットは以下ぐらいではないか:
- 物理キー (キーボード) で入力できる
- スマホの使用が禁止されているような場面でも使用できる
実は Web 上で無料で使える
英英辞典に関しては実はちょっと引くぐらいなら購入する必要はなくブラウザさえあればどこからでも検索することができる:
- Longman English Dictionary Online
- Oxford Learner's Dictionaries
- COBUILD Advanced British English Learner's Dictionary
もう PC ではこれを使えばいいような気がする。 ただ広告がデカデカと表示されるので特にスマホなどでは視認性がいまいち良くない。
スマホアプリ版
各英英辞典はスマホアプリ版も公開されている。 そこで上記の有名な 3 つの英英辞典の中で一番簡単と言われるロングマン英英辞典の Android アプリを購入してみた。 2016/03/03 現在 2,518 円する。ちなみに iOS 版は 3,600 円もする。何故だろう。 ただ、日本にローカライズされた書籍版は未だに第 5 版な上に 6,296 円もするので安いといえば安い。
レビューに「アプリが不安定」とか「オフラインで使えない」とか散々な事が書いてあって若干不安であったが、 まぁ実際使ってみてもその通りとしか言いようがない感じだった……。 とりあえず良かった点と悪かった点を挙げると以下となる:
良かった点
- アプリのデザインがなかなかいい
- 検索履歴が保存されるので後で単語の復習をしたい時便利
- 単語のお気に入り機能もあるので同上
- Core Vocabulary のリストがあり頻出単語をパラパラめくって楽しむような事も可能
まぁ電子辞書の利点が概ね踏襲されている模様。
悪かった点
- アプリを一旦バックグラウンドに回して (他のアプリを開いて) また復帰させるとよくクラッシュする
- 動作が重いこともたまにある
- 言語選択でメニュー表示などを日本語にできるが表示される日本語が怪しい文章なので使う気にならない (英語に変えれば OK)
- 辞書内の文章を間違ってタップしてしまうとその単語の詳細に飛んでしまうので誤操作しやすい
若干練り込みが甘い印象。ただ、私の感覚ではまだ我慢して使えない事もないレベルではある。
総括
何だかんだ言って割と気に入って使っている。やはり電子辞書に相当する機能をスマホに内包できるのは便利だ。 後ロングマンに関しては紙の辞書よりも新しい版をいち早く使用できるのもいい。 というか今時紙の辞書をわざわざ引くなんて考えられない。 学校の先生は「紙の辞書を引け (電子辞書だと脳に定着しない云々)」と言うかも知れないが。