渡辺暁のチェス講義の「ポーンエンディング応用編」にトライアンギュレーションに関して書いてあるが、何度も読んでやっと理解できたのでここに記しておく。 尚、ここでは Chess.com のドリル King and Pawn Endgame: Triangulation 1 を題材に説明する。
Do you know how to use triangulation? If you can pass the move to Black here with a triangular maneuver, then Black will have to let in your king.
あなたは「トライアンギュレーション」のやり方を知っていますか?三角形の操作でここに黒を通過させることができれば、黒はあなたのキングを受け入れなければならなくなるでしょう。
上図を理解するにはまず黒がどのように防御しなければならないかを理解しなければならない:
- 白が
f5に来たら黒はf7に来なければならない (オポジション) - 白が
e5に来たら黒はf8に来なければならない - 白が
f5, e5に 1 手で行けるマスはf4, e4の 2 つあり黒はf7, f8に 1 手で行けるマスはe8, g8の 2 つあるがe8とg8は 1 手で行き来できない
この黒は e8 と g8 に 1 手で行き来できないというのがポイントで、その為黒は f7, f8 に行ける状態で留まることができない。
よって、白が f4, e4 を行ったり来たりして手待ちすると黒は例えば e8 に行った後に f7 か f8 に行かなければならず、困ってしまうのである。
黒がやむなく f7 に来たときに白は f5 とすればいいし f8 に来た場合は e5 とすればよい (つまり前述の黒の防御策において相手の手番の状態とすると黒はツークツワンクに陥る)。
尚、この「一旦 f4 ないし e4 に引いて三角形の動きをして手待ちする (相手に手番を渡す)」操作をトライアンギュレーションと呼ぶ。