大井川鐵道

静岡県焼津市方面に 1 泊 2 日のツーリングに出かけた。 まず高速を使用して島田金谷 IC まで一気に行ってしまう。 この時点で 8 時半だった。朝早く高速で一直線に行ってしまえばなかなか早い。 すぐ近くのセルフスタンドでガソリンを入れ大井川鐵道方面に走り出した。 まず千頭駅に道の駅があるのでそこを目標に走っていったのだが、事前情報のような秘境感も無いし至って普通の走りやすい田舎道が続く。 少々拍子抜けしていたところで道の駅に着いてしまった。

道の駅「奥大井音戯の郷」は音をテーマにしたミュージアムがあったのだが、有料 (500 円) だったのと別に博物館を見る気分ではなかったのでパスした。 また今度来る機会があったら入ってみる。 丁度千頭駅から列車の発車アナウンスが聞こえた。 オールドスタイルなデザインの車両はなかなか風情がある。

また、道の駅に廃車になった列車を使用した休憩所があったので、そこでしばらく休んでから出発した。

奥大井湖上駅

奥大井湖上駅

大井川鐵道は千頭駅から先 (井川線) と前 (大井川鐵道本線) で分かれており、その井川線のほうが秘境感が漂うのは事前に調べて知っていた。 中でも「尾盛駅」というのが日本でもトップクラスの秘境駅で Google Map を確認すれば分かるが駅へ続く車道はおろか歩道のようなものも存在しない、まさに陸の孤島と呼ぶに相応しい駅になっている。 私は秘境駅マニアではないのでわざわざこの駅まで行ったりはしないが、ロマンを感じるのは確かだ。

尾盛駅を除いて私が注目していたのが写真の「奥大井湖上駅」で、こちらは駅が中央の島の中にあり、そこに対して電車のレールが敷かれているという何とも独特な雰囲気を醸し出している駅だ。 写真のレールの外側に歩道があり島の外に歩いていくこともできるので、時間はかかるが車道側 (写真を撮った位置) から駅まで歩いていくことも可能だ。 電車で来る人が多いらしく、人が駅の方角から歩いてきていた。 有名なスポットなのだろう。写真撮影をしている人が多かったし、自分も女性 2 人組に撮影を頼まれた。

そのまま最終地点の「畑薙第一ダム」を目指して進んでいった。 やはり千頭駅を過ぎたあたりから道の様相が変わり、常に断崖絶壁の山肌を走っていくような感じになったし大きい落石を何度も目にすることになった。 確かに悪路なので車だとかなり苦しいだろう。

井川大橋と畑薙第一ダム

井川大橋

畑薙第一ダムへ向かう途中に印象的な橋を見つけたので何となく撮影した。 この井川大橋は 2 トンの車まで通行することができるらしいのでバイクでも通行できるはずだったのだが、どうにも怖いので止めておいた。 歩いて途中まで行って引き返すぐらいにしておいた。

畑薙第一ダムまで着いたのだが、とにかく地形の高低差がすごくてとても怖い。 ダムマニアにとってはたまらないダムなのかもしれないが、私としてはダムカレーや展示物など一切ないダムだったので少々物足りない感じだった。 最もこんな僻地のダムにそんな食堂や展示物を用意してもほとんど誰も来ないとは思うが……。 というわけで、ここは 1 回来て満足すれば十分なところで、次回以降は奥大井湖上駅まででいいような気がした。 悪路は所々にあるに留まりバイクで来ればそこまでキツイ道のようには思わなかったが、道のりがあまりにも長過ぎる。

お昼時なのに食事も取れないしここに来るまでの道に食堂もなかったしどうしようかと思ったが、途中に綺麗な温泉宿があったのでそこで食べられないかと期待しつつ帰路についた。

白樺荘

白樺荘 刺鹿定食

綺麗な温泉宿は「白樺荘」だった。 日帰り温泉に浸かることができるようだったが、その日は暖かかったしホテルに宿泊予定なので止めておいた。 食事ができるかどうか受付の人に聞いたところ「できる」とのことなので食堂に入っていった。

食堂の中はほぼダム関係者で埋め尽くされているようだった。 私一人が旅行者で完全アウェーといった状況だった。 何となくまごまごしつつカウンターの上にメニューが張ってあるのに気づきしばし眺める。 「刺鹿定食」1,550 円。 ちょっと高いが鹿肉が食べられるのか、これにしよう、と頼んだ。 後からダム関係者が続々と来るが誰もこの「刺鹿定食」は頼まずラーメンや親子丼ばかり頼んでいく。 なるほど、これは極稀に来る観光客向けメニューだったのか、と一人で納得した。

鹿肉の刺し身だが、まだ完全に解凍されておらず少し氷っぽかった。 淡白な馬刺しといった感じで、確かに珍しいが美味しいかと聞かれると微妙なところだった。 やはり観光客メニューだったようだ。

ダム関係者で埋め尽くされた食堂の中の飲み会がどうの、などの他愛もない話に耳を傾けながら「こういう秘境の中にも確かに人が毎日一生懸命仕事して、こうやってつかの間の食事時を楽しんで生活しているんだな」と何となく嬉しくなった。 私は山の中で行き止まりになっているような無名の県道をツーリングをするのが好きだが、どこに行っても多かれ少なかれ必ず人の姿があり、確かにそこで人生を全うしている。 それを見ていろいろ想像するのも面白い。 今回の食堂のように完全アウェーであっても仲間外れ感はなく、妙な安心がある。 孤独のグルメ的な感じと言ったらいいのだろうか。

昼食を終え、そのままホテルを目指した。 ちょっと早いので途中に適当に見えた滝に寄ることにした。

権現滝

権現滝

写真は権現滝という滝だが、何となく写真写りが悪いように思えるがこれが仕方がないところで、岩の間をぬって下に落ちていく滝だった。 ちょっとどうかという感じだったが、こういう肩透かしを食らうのもまた自由気ままなツーリングらしくて悪くはない。 また、ここの滝に至るまでの道がダムまでの道とはまた違った感じの悪路で、路上河川 (洗い越し) が十数箇所もあるように思えた。 バイクが汚れたが致し方ないところだ。

そのままホテルを目指して 15 時過ぎには着いてしまった。

ホテル nanvan 焼津

ホテル nanvan 焼津

2 食付きで税込 7,000 円という安さと駅から距離があるので駐車場が充実しているのがいいなと思い予約したのだが、このホテルはとても良かった。

個人的にツーリングで泊まった中ではベスト 2 に入るホテルだろう。 こちらに来る機会があったらまた泊まりたい。

なんばん丼

ホテル nanvan 焼津 なんばん丼

この「なんばん丼」はホテルの夕食だ。 このホテルは基本的には朝バイキングのみなのだが + 1,000 円弱でこの夕食をつけることができるし、他のメニューとしては寿司なども用意されている。 17 時以降にフロントに行くと受け取ることができ、そのまま朝食の会場で食べてもいいのだが部屋で食べることもできる (容器はチェックアウトまで部屋にそのまま置いておけばいい)。 外部の業者に委託して冷蔵のまま配送してもらうのだろう。 1,000 円弱でこの海鮮丼が食べられるのはとてもいい。 ただ、このあたりは外をちょっと行けば飲食店がいくつかあったりするので外出してそちらで食べてもいいだろう。

ご飯を食べて一人で晩酌して 22 時には寝てしまった。