「ちぇ」が気になっていた

月配列 K では「ち」を KA の2 打鍵 にしており割といい位置ということで定着しているのだが、「ちぇ」と打つ時がどうもイマイチ (KAK4) なのが気になっていた。 「チェス」「チェック」「チェーン」など割と出てくる。 ずっと我慢して打っていたのだが、最近「月配列 K で移動したシフト面に穴があるのだから、そこにこういった拗音 (厳密には外来語につく「ぁぃぇぉ」に紐づく 1 モーラは拗音ではないらしいが) をショートカットできるキーを配置してはどうか、と思いついた。 結構前から試していたのだが、それなりに定着してきたのでここに書き記してみる。

月配列 U9 を全面的に参考にした

「ちぇ」の他には「でぃ」も欲しかった特殊音拡張で、月配列 K では同様に 4 打鍵だったものが 2 打鍵になる。 月配列 K の場合 2-263 式のシフト面から「ぁぅぇぉふゅゃ」の 7 文字 (とシフトキーに配置された「らも」) を移動しているのでここに埋めることができる。 さて、何を置こうか……ということで思いついたのが月配列 U9 の特殊音拡張だ。

月配列 U9 では「ちぇ」「てぃ」「でぃ」「ふぁ」「ふぃ」「ふぇ」「ふぉ」と「ぁぃぅぇぉ」をそれぞれ 3 打で打てる特殊音として配置している。 ちなみにホームページには特殊音拡張の記載があるが DvorakJ に含まれる月配列 U9RC2 の設定ファイルにはこの定義はない。 やはり私と同じように考えて後から追加されたのだろう。 「ぁぃぅぇぉ」は既に 2 打鍵 (月配列 2-263 式と同位置) で用意されているのでちょっと何の意味があるのかよく分からなかったが、配置を固めておくことで記憶に定着しやすくしたという意味があるのかもしれない。

月配列 K ではこの「ちぇ」「てぃ」「でぃ」「ふぁ」「ふぃ」「ふぇ」「ふぉ」を丸ごと採用することにした。 それにより以下のような配列図が得られた:

[
  |ふ|ら|ゅ|ゃ|  |  |も|ー|  |  |
そ|こ|し|て|ょ|つ|ん|い|の|り|「|」
は|か|  |と|た|く|う|  |゛|き|れ|
す|け|に|な|さ|っ|る|、|。|゜|  |
]

[d],[k][
ぅ|ぁ|ぃ|ぇ|ぉ|  |  |  |  |  |  |
ふぁ|ひ|ほ|ちぇ|め|ぬ|え|み|や|ふぇ|  |  
ち|を|  |あ|よ|ま|お|  |わ|ゆ|  |
ふぃ|へ|せ|てぃ|でぃ|む|ろ|ね|・|ふぉ|  |
]

-shift[
!|@|#|$|%|’|&|*|(|)|-|=|¥|
  |  |  |  |  |  |  |  |  |;|[|]
  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |’|~
  |  |  |  |  |  |  |,|.|?|  |
]

月配列 2-263 式の「ぃ」の位置は「ち」で埋めてしまったので、それ以外の「ぁぅぇぉ」の位置にそれぞれ「ふぁふぃふぇふぉ」を埋めた。 割と収まりがいい。 ちなみに英語キーボードでもいけるように中黒 (・) はシフト面 D. の位置に移動している。

それにしても月配列 U9 にしてもそうだがこうやってドキュメントに残してもらえるのはすごくありがたい。 月配列 U9 作者 U ジロー様のかな出現頻度表もとても参考になっている。 私もこうありたいと思うので、自分の試行錯誤を Blog に残しておくことは自分用のメモ以上の意義を感じる。

効果

既にタイプウェル国語 K 常用 XC になるまで鍛えてしまったので微妙なのかもしれない、と思っていたが「ちぇ」は明らかに楽になりよく使用するようになった。 また、「ふぁ」「ふぃ」「ふぇ」「ふぉ」が 3 打鍵から 2 打鍵になったということで 1 打鍵のみのショートカットになったのだが、やはり最上段に指を伸ばさなくて良くなったのがとても楽に感じ、気がついたら割と使うようになった。 あと「シフト文字を押下してから小指をそれぞれ上下に動かして打鍵する」という挙動 (KQ, KZ, DP, D/) が記憶に残りやすいのも影響している。

一方「てぃ」「でぃ」に関してはローマ字の THIDHI で打てるのが羨ましくて是非欲しかったのだが、出現率が低いからなのか未だに定着していない。 意識的な練習が必要なのかもしれない。 この練習に最適なのはタイプウェルのカタカナ語だろう。 ちなみに今回の調整はタイピングを速くしたいとかそういう意図は全くない。 ただ単に自分が楽をしたいからであって、その狙いは割と達成できた気がする。